8th , Oct. 2016

ゴッホとゴーギャン展

愛知県美術館で、ゴッホとゴーギャンに想いを馳せる【3月20日まで】

フィンセント・ファン・ゴッホとポール・ゴーギャン。ともに19世紀末に活躍し、今なお世界中の人々に愛されてやまないふたりの画家に焦点を当てた「ゴッホとゴーギャン展」が、愛知県美術館で開催されています。

フィンセント・ファン・ゴッホ『自画像』 クレラー=ミュラー美術館フィンセント・ファン・ゴッホ『自画像』
クレラー=ミュラー美術館
©Kröller-Müller Museum, Otterlo


ポスト印象派を代表する画家として知られるゴッホとゴーギャンは、生い立ちや性格だけでなく、絵画表現も大きく異なります。オランダの牧師の家庭に育ったゴッホは、27歳のときに画家を志し、ほぼ独学でデッサンを始めます。ミレーやカミーユ・コローらバルビゾン派の作品を好んで手本とし、現実の世界から着想を得た、力強い筆触と鮮やかな色彩の作品を生み出しました。

一方、ペルーで幼少期を過ごしたゴーギャンは、フランス・パリで株式仲買人として働く傍ら、画塾へ通い始めます。ゴッホと同様にバルビゾン派から影響を受けたゴーギャンですが、画塾で出会ったピサロと交友を深め、しだいに印象派の様式を習得していきました。

そんなゴッホとゴーギャンには、2か月にわたり、南仏のアルルで共同生活を送っていた時期がありました。1888年10月、ゴーギャンはゴッホの誘いに応じて、アルルのゴッホの家に移り住みます。ときにイーゼルを並べともに制作をし、互いの技法や表現を試み、お互いに強く刺激を受け合ったふたり。しかし、芸術観や性格の違いから、しだいに激しい議論になることも増え、共同生活はわずか2か月で破綻してしまいました。

共同生活解消後、対面することこそなかったものの、手紙を通してふたりの交流は続きました。お互いの作品への刺激となる芸術論を交わした手紙のやりとりは、ゴッホが亡くなる1890年まで続くこととなります。

ポール・ゴーギャン『肘掛け椅子のひまわり』 E.G. ビュールレ・コレクション財団ポール・ゴーギャン『肘掛け椅子のひまわり』
E.G. ビュールレ・コレクション財団
©Foundation E. G. Bührle Collection, Zurich


ゴッホの死から11年後の1901年、自然を求めタヒチに移り住んでいたゴーギャンは、『肘掛け椅子のひまわり』を描きます。ひまわりは、ゴッホが多くの作品で好んで描いていた象徴的なモチーフ。ひまわりの種をタヒチに取り寄せて完成させた『肘掛け椅子のひまわり』は、晩年のゴーギャンがゴッホを意識して描いたことがわかる貴重な作品です。

アルルでの短い共同生活後、再会がかなうことのなかったゴッホとゴーギャン。名作の数々をじっくりと鑑賞しながら、在りし日の彼らに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 

■『ゴッホとゴーギャン展 Van Gogh and Gauguin:Reality and Imagination』

<愛知県美術館>
会期:2017年1月3日〜3月20日まで
住所:名古屋市東区東桜1-13-2
開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日、1月10日(火)※ただし1月9日(月・祝)、3月20日(月・祝)は開館
お問い合わせ:050-5542-8600(ハローダイヤル)

<東京都美術館>
会期:2016年10月8日~12月18日に開催、終了
http://www.g-g2016.com/

 

おすすめ記事はこちら
>>都内初の世界文化遺産となった、上野の国立西洋美術館

>>スペインにある、もうひとつのグッゲンハイム美術館

>>東山魁夷が描いた『濤声』は、静謐な情景画

お問い合わせ先

http://www.g-g2016.com/

文/難波寛彦(LIVErary.tokyo)

Presenter

LIVErary.tokyo
編集部

Profile

ものも情報もあふれている今、本当にいいもの、信頼できる情報と出合いたい── そう願う人のためのデジタルメディア「LIVErary.tokyo(ライブラリートーキョー)」。 毎日の暮らしに少しのラグジュアリーをプラスできる情報、心豊かな暮らしに欠かせない上質な情報を発信しています。小学館の雑誌『Domani』『Precious』『MEN’S Precious』とも連動、色あせない名品情報もアーカイブして掲載しています。

LIVErary.tokyo
http://liverary.tokyo

Archives

「仕事が忙しいからできない」の嘘。豊かな人生に欠かせない3つのタスク【岸見一郎さんインタビュー5】

インタビュー

「仕事が忙しいからできない」の嘘。豊かな人生に欠かせない3つのタスク【岸見一郎さんインタビュー5】

LIVErary.tokyo
編集部
ライフスタイル, カルチャー
「本気出してないだけ」の後輩は、ほめず、叱らず伸ばす【岸見一郎さんインタビュー3】

インタビュー

「本気出してないだけ」の後輩は、ほめず、叱らず伸ばす【岸見一郎さんインタビュー3】

LIVErary.tokyo
編集部
ライフスタイル, カルチャー
ミスをしたときこそ、部下を守れるか【岸見一郎さんインタビュー2】

インタビュー

ミスをしたときこそ、部下を守れるか【岸見一郎さんインタビュー2】

LIVErary.tokyo
編集部
ライフスタイル, カルチャー
女性リーダーがもつべき『勇気』とは?【岸見一郎さんインタビュー1】

インタビュー

女性リーダーがもつべき『勇気』とは?【岸見一郎さんインタビュー1】

LIVErary.tokyo
編集部
ライフスタイル, カルチャー
世界的写真家・田原桂一氏のお蔵出し写真がチェコ共和国プラハで公開

Keiichi Tahara: Photosynthesis 1978–1980 featuring Min Tanaka

世界的写真家・田原桂一氏のお蔵出し写真がチェコ共和国プラハで公開

LIVErary.tokyo
編集部
カルチャー
エルメスの手しごと展、注目を集めたポイントまとめ【後編】

エルメス

「エルメスの手しごと展」“アトリエがやってきた”

エルメスの手しごと展、注目を集めたポイントまとめ【後編】

LIVErary.tokyo
編集部
ファッション, ライフスタイル, カルチャー