2017年4月27日にリニューアルオープンした、愛媛県・今治市の今治タオル本店


4月26日に本店を会場に行われたスペシャルトークセッションには、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん、今治タオル工業組合理事長の近藤聖司さん、FC今治オーナーの岡田武史さんが登壇。

今や、日本を代表するライフスタイルブランドとなった今治タオルの、地方から発信していく独自のブランディングについて伺いました。

今治タオルのクリエイティブディレクター、佐藤可士和さん
今治タオルのクリエイティブディレクター、佐藤可士和さん

創業の地、今治を活用した地方発のブランディング

2006年に、今治タオルのクリエイティブディレクターに就任した佐藤可士和さん。


「こんなにいいモノがあるなら、ブランディングは必ずできる!」と、初めて使用した今治タオルのクオリティの高さに驚き、ブランディングを引き受けたのだそう。

アイコニックな今治タオルのロゴマークは、穏やかな瀬戸内海の海と太陽、そして今治タオルの産業の復興をイメージしたサンライズをモチーフに作成。さらに、今治の頭文字である「i」をも表しているのです。


当初は、東京を中心にブランディングを開始しようと考えていたという佐藤さん。しかし、バリィさんなどのゆるキャラの台頭や、しまなみ街道が自転車愛好家の聖地として話題になるなど、今治が取り上げられる機会が増えていったことを機に、今治の土地を活用したものにしようと考えたのだとか。

今治タオル本店の店内
今治タオル本店の店内


そのため、この度リニューアルオープンした今治タオル本店にも、今治の地を訪れた方に楽しんでもらえるような工夫が随所に反映されています。

本店内のインテリアは、ロゴマークの配色をモチーフにした鮮やかなトリコロールカラーを使用し、SNSにも投稿したくなるようなフォトジェニックなものに。また、本店のすぐそばに新設された『今治タオルLAB(ラボ)』では、今治タオル独自の検査基準である“5秒ルール”の体験をすることができるなど、観光の拠点として本店を訪れて欲しいという願いが込められているのです。

左から/FC今治オーナーの岡田武史さん、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん、今治タオル工業組合理事長の近藤聖司さん
左から/FC今治オーナーの岡田武史さん、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん、今治タオル工業組合理事長の近藤聖司さん

2006年に佐藤さんをクリエイティブディレクターに迎えてからは、売れ行きも知名度も一気に伸びていったという今治タオル。

今治タオル工業組合理事長の近藤聖司さんは、

「これからは、国内外にも積極的に発信していきたい」と、さらなるブランドの発展に期待を寄せていました。


今治タオルの知名度が上がったことで、東京の会社からもスポンサーがつくという思わぬ恩恵を受けたのは、地元で活動するFC今治。オーナーの岡田武史さんは、「タオルをもらって困る人はいないので、今治タオルはギフトにもぴったり。私は特に高額購入者なのでは?(笑)」と、トークセッション中にも今治タオルで汗をぬぐいながら、自身も大ファンだというご当地ブランドにすっかり魅了されている様子でした。

今治タオル本店外観
今治タオル本店外観


先月発表された『ストレスオフ県ランキング』でも、1位(メディプラス研究所調べ)を獲得した愛媛県。

過ごしやすく温暖な気候の愛媛県・今治市から、私たちの生活を豊かにしてくれる、究極のライフスタイルブランドを発信し続けているのです。


 

この記事の執筆者
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クレジット :
撮影・文/難波寛彦(LIVErary.tokyo)